年齢に関係なく、50代からでも新たな資格取得に挑戦することは決して遅くありません。
むしろ、人生経験や豊富な知識を活かしながら新たなスキルを身につけることは、さまざまな可能性を広げるチャンスとなるでしょう。
資格取得は、職業上のスキルを磨くだけでなく、独立開業や転職の際にも有利な要素となります。
市場ニーズの高い資格を持つことで、自身の競争力を向上させることができるでしょう。
この記事では、再就職や転職に役立てたいなどの目的で資格取得を目指す方に、資格を取得するメリットや取得する資格の選び方、50代女性におすすめの資格8つをご紹介します。
人生やり直し50代女性が資格を取るメリットとは?
- キャリアアップに役立つ
- 再就職、転職時応募の幅が広がる
- 自信がもてる
キャリアアップに役立つ
新たな資格を取得することで、専門的な知識やスキルを身につけることができます。
これにより、職場での業務においてより高度な役割を果たすことができるようになります。
新たな資格は、自身の専門性や信頼性を高めることができるため、昇進や昇給の機会が増える可能性もあります。
さらに、他の同僚や上司との差別化も図ることができ、競争力を向上させることができます。
また、資格取得への挑戦は自己成長の一環となります。学び続けることは、脳の活性化や知識の拡充につながります。
新たな分野にチャレンジすることで、自分の可能性や能力を発見し、成長を実感することができます。
さらに、資格の勉強を通じて自己管理能力や時間管理能力を向上させることもできます。
これらのスキルは、他の人生領域においても役立ちますし、自己成長のプロセス自体がモチベーションの源となります。
再就職、転職時応募の幅が広がる
転職や再就職を考える際、職務経験だけではなく、専門的な知識やスキルを持つことは大きなプラス要因となります。
資格を取得することで、他の候補者と差別化し、求人特に「書類選考」時に有利になる可能性が高いです。
特定の資格を求められる求人もあります。
そのような場合、既に資格を持っていることで、選考の優位性を持つことができるでしょう。
そして、50代女性が新たな資格を取得するということは、柔軟性と適応力を示す証明となります。
年齢に関わらず、新しい知識やスキルを学び、自己成長を続ける姿勢は、雇用主にとって魅力的な要素です。
新たな資格の取得は、あなたが学習能力や積極性を持ち、変化に適応できる能力を持っていることを証明するものとなるでしょう。
自信がもてる
新たな資格取得に挑戦することは自分自身への自信を高めることにもつながります。
目標を設定し、努力を重ねて達成する過程は、自己肯定感や達成感を高めます。
自分がやり遂げることができるという自信を持つことは、他の人生の選択や挑戦にも積極的に取り組む助けとなります。
50代女性が取得する資格を選ぶポイント
- 資格の将来性
- 資格取得にかかる費用及び時間
資格の将来性
- 今後も安定的なニーズが見込まれる資格
- 体力的な負担が少なく長く続けられる仕事で活かせる資格
- 独立開業を目指せる資格(※独立開業を目指す人のみ)
せっかく資格を取得するなら、安定したニーズのある資格を選びましょう。
50代女性は更年期の時期です。ホルモンバランスの崩れや、年齢による衰えが起り体力的に大きな負荷がかかる仕事をすると、体調を崩してしまう可能性もあります。
私も50代で体力的に大きな負担のかかる職種を選んでしまい、体調を崩して折角就職したにもかかわらず、わずか1年で退社てしまった経験があります。
将来の老後の不安を解消するためにも、定年後も働くことを想定して資格を取得する場合にはこの点も注意して選びましょう。
介護・福祉分野の有効求人倍率の推移
グラフが示すように、介護サービス職の有効求人倍率は、全職業の「3倍以上」です。
出典:厚生労働省
資格取得にかかる費用及び時間
資格取得に時間がかかりすぎないように気をつける必要があります。
資格取得に時間がかかり、再就職や転職が遅れることは本末転倒です。
そのためにも、試験日から逆算してスケジュールを立て計画手に進めていくことが大切です。
最低でもテキストや問題集などの教材や受験費用にもお金もかかります。
とくに国家資格資格のような専門性の高い資格には、通信講座の受講や専門学校などに通った方が資格取得の近道になる場合もあります。
途中で挫折してしまっては時間もお金も無駄になってしまうため、お金や時間がかかっても取得したい資格かどうかを見極めて決めることが大切です。
50代女性におすすめの資格8選
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1.登録販売者
登録販売者は、薬剤師に次いで一般用医薬品(市販薬)を販売できる専門職。
薬事法改正により、登録販売者を置けば一般用医薬品(市販薬)の9割以上を販売できるため、ドラッグストアはもちろん、売上の拡大を図るコンビニエンスストアやスーパー、ホームセンターなどさまざまな業界で必要とされている資格です。
登録販売者資格取得のメリット
- 資格手当で給与・収入アップ
- 全国どこでも働ける
- ライフスタイルに合わせて働ける
- 女性の活躍機会が多い仕事
- 合格率45%(全国平均)
登録販売者試験概要
主催団体 | 各都道府県の登録販売者試験担当課 |
受験資格 | なし |
試験日 | 年1回 例年8月~12月頃(各都道府県により異なります) |
申込方法 | 都道府県により異なります |
受験料 | 13,000円~18,100円(都道府県により異なります) |
合格基準 | 各科目35~40%以上、且つ合計70%以上の得点(都道府県により異なります) |
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2.介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、 介護職の基本知識や技術を取得できる研修で、介護職のスタート資格という位置付けにあります。
講義と演習の130時間の研修受講、修了試験合格で取得可能です。従来のホームヘルパー2級に相当する資格です。
介護施設などに就職してから、勤め先が学費を負担して、介護職員初任者研修を取得させてくれるところもあります。
施設勤務では資格の有り無しが問われないところも多いですが、訪問介護では、必須の資格です。
介護職の需要は高まるばかり。年齢に左右されることなく働け、50代からでもキャリアを築くことも十分可能です。
介護職員初任者研修資格取得のメリット
- 就職・転職先の選択肢が広がる(訪問介護は必須資格です)
- 資格手当で給与・収入アップ
- 最短2週間で資格が取得できる
- 「実務者研修」の科目が免除になり、今後のキャリアアップにつながる
介護職員初任者研修概要
カリキュラムの内容 | 10科目・130時間のカリキュラムを修了する必要があります |
取得にかかる時間 | 最短14日間の通学で資格を取得できるコースもありますが、1か月~3か月程度で修了するコースが多いです |
受講資格 | 特になし |
費用 | 3万円~8万円前後 |
3.介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修とは、介護職員初任者研修の上位に位置づけられる資格(研修)で、介護福祉士国家資格の受験要件の一つです。
実務者研修課程を修了することで、介護に関する専門的な知識と実践的な技術を習得でき、より質の高い介護サービスを提供できるようになります。
将来介護福祉士の資格をめざすためには、必須の資格です。
介護福祉士実務者研修資格取得のメリット
- 介護福祉士国家試験の受験資格獲得につながる(実務経験3年以上必要)
- 喀痰吸引や経管栄養などの医療的ケアを学べる
- 資格手当で給与・収入アップ
- サービス提供責任者を目指せる
- 就職・転職先の選択肢が広がる
介護福祉士実務者研修概要
カリキュラムの内容 | 20科目・450時間のカリキュラムを修了する必要があります ※初任者研修があると実務者研修の一部が免除されます |
取得にかかる時間 | 6カ月程度 |
受講資格 | 特になし |
費用 | 10~18万円程度(初任者研修を取得している場合で7~15万円程度) |
4.医療事務
病院や診療所、クリニックなど医療機関の事務職として、受付や会計、レセプト(診療報酬明細書)作成、患者さんの応対や電話対応などを行います。
全国に病院は多数あり安定したニーズが見込め、働く時間も選びやすいのも、医療事務の魅力です。
医療事務取得のメリット
- 業務はデスクワークが中心、体力的な負担が少ない
- 年齢に左右されにくく、幅広い年齢の方が活躍
- 働く時間が選びやすく、ライフステージの変化にも対応しやすい
- ニーズも安定、長く安定して働ける
医療事務は全て民間の資格で多くの種類があります。主な7資格
- 診療報酬請求事務能力認定試験
- 医科 医療事務管理士®︎技能認定試験
- 医事コンピュータ技能検定試験
- 医療情報実務能力検定試験(医療事務実務士)
- 医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
- 医療事務技能認定試験
- 医療事務検定試験
医療事務(医療事務検定試験)試験概要
主催団体 | 全国医療福祉教育協会 |
受験資格 | 特になし |
試験日 | 毎月実施 |
受験料 | 5,000円 |
合格ライン | 原則として学科、実技それぞれ正答率60%以上 |
5.ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー(FP)は、税金・保険・年金などの幅広い知識と視野を持ち、顧客の夢や希望を叶えるための「パーソナル・ファイナンシャル・プランニング」を行うプロフェッショナルです。
資格は1級、2級、3級とあります。
3級は受験資格がなく国家資格の中でも取得しやすい資格と言えます。
履歴書に記載できるのは、2級以上です。
3級よりも合格率は低くなりますが、国家資格の中では高めです。
独学でも十分取得可能です。試験は年3回実施(2級と3級)。
合格のチャンスが多く、いつ始めても学習スケジュールが組みやすいのもメリットです。
不動産関係、保険関係者など、実務である程度知識がある方は、2級から受験した方が時短になります。
ファイナンシャルプランナー資格取得のメリット
- 家計管理を専門的な視点で出来るようになる
- 税金対策や資産運用の知識が身につく
- 年金や相続の知識が身につく
- 就職・転職に有利になる(FP2級以上)
- 年3回試験があるので、合格のチャンスが多い
ファイナンシャルプランナー試験概要(日本FP協会)
主催団体 | 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会/一般社団法人 金融財政事情研究会 |
受験資格 | 3級は受験資格なし 2級以上は受験資格あり |
試験日 | 3級・2級は年3回 1級は年1回 |
受験料 | 3級:8,000円 2級:11,700円 1級:20,000円 |
合格率 | 3級:約70% 2級:約30% 1級:約10% |
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6.日商簿記
簿記は、いつの時代も変わらないニーズがあります。
仕事ではもちろん、プライベートまで活用の範囲は広く、メリット豊富な資格です。実務レベルは2級以上であり、1級を取得すれば税理士国家試験の受験資格が得られます。
日商簿記資格取得のメリット
- 就職・転職に有利になる
- キャリアアップにつながります
- 他の資格取得への足がかりになる(経理・会計のスペシャリストへ)
- 独立や起業の際にも役立てることができます
日商簿記試験概要
主催団体 | 日本商工会議所 |
受験資格 | 特になし |
試験日 | ●統一試験方式: ・6月:第2日曜日(1級,2級、3級) ・11月:第3日曜日(1級,2級、3級) ・2月:第4日曜日(2級、3級) ●ネット試験方式:(2級、3級、初級) 随時実施、日程は試験会場が定める |
受験料 | 1級:7,850円 2級:4,720円 3級:2,850円 初級:2,200円 |
合格ライン | 1級:合計70点以上※但し1科目ごとの得点が40%を上回ることが条件 2級:2科目合計70点以上 3級:100点満点中70点以上 初級:100点満点中70点以上 |
7.宅地建物取引士
宅地建物取引士(宅建士)は、不動産売買や賃貸の仲介に不可欠な国家資格。
常にニーズが高く、不動産業界への就・転職はもちろん、将来独立・開業にも役立つ資格です。
宅建資格を取得することで、不動産関連業界だけでなく、他業界でも活躍することが可能となります。
1つの仕事にとどまらず、また、複数の業界で通用するということは、今後長く働く上で強い武器になります。
また、不動産は生活にかかせない知識の一つです。
ご自身で不動産を売買したりや賃貸する上で知識があれば安心して取引が出来ます。
ファイナンシャルプランナーやマンション管理士、賃貸不動産経営管理士など学習範囲が被る資格も多いのでダブルライセンス取得も可能です。
宅地建物取引士資格取得のメリット
- 就職・転職に有利になる
- 資格手当で給与・収入アップ
- 独立や起業に役立つ
- 自身が不動産取引をする場合に生かせる
宅地建物取引士試験概要
主催団体 | 一般財団法人 不動産適正取引推進機構 |
受験資格 | 特になし |
試験日 | 毎年1回、10月の第三日曜日 |
受験料 | 8,200円 |
合格率 | 15~17% |
8.終活アドバイザー
終活アドバイザーは、人生の後半期に向けての様々な課題に対し総合的なライフプランの設計をサポートする専門家です。
終活の基礎知識をはじめ、社会保険制度、財産管理や相続対策、公的制度の仕組み、お葬式のことなど、幅広い知識が身につきます。
人生後半期を迎える高齢者の増加と共に、終活の専門家へのニーズはますます高まっていくと予想されます。
終活アドバイザーは単独よりも、FPのような金融系資格や介護系資格などの他の資格と組み合わせて、活動の幅が広がります。
終活アドバイザー取得のメリット
- 在宅受験で取得を目指せる
- 自分だけではなく家族に対しても活用ができる
- 高齢化によってニーズが高まる資格
- スキルアップになる
終活アドバイザー試験概要
主催団体 | NPO法人ら・し・さ 終活アドバイザー協会 |
受験資格 | 特になし |
試験期間 | 受講期間内であればいつでも試験可能 |
受講費用 | 35,000円 |
合格ライン | すべての添削課題を提出 修了課題(検定試験)で60%以上の得点で合格 |
資格取得に向けてハローワーク利用する
職業訓練
仕事をお探しの方は、ハローワークの「職業訓練」を受けてみるのもいいでしょう。
失業保険を給付中ではなくても、条件をクリアすれば利用できるものあります。
教育訓練給付制度
対象講座を受講、条件を満たせは、授業料の一部が支給される制度です。
まとめ
50代の女性の皆さんにとって、新たな資格取得は、自己成長やキャリアアップの道を切り拓く絶好の機会です。
あなたの可能性を広げるための道筋を見つけ、自信を持って未来に向かって進んでいきましょう。